
リードスコアリングとは
リードスコアリングとは、リード(見込み客)の購買意欲を評価( スコアリング)することをいいます。
BtoBであってもBtoCであっても、 営業活動におけるリード(見込み客)に対して、 すべてのリードに対して全く同一の営業活動をすることは少ないで しょう。
例えば、決済権を持っている社長に直接営業をかける場合と、 担当者ベースで営業活動を行う場合であれば、 営業対象の関心ごとが若干違うため、 商談におけるポイントや資料に盛り込む内容などにも差が出てきま す。
また、一度名刺交換をしたことがある人とそうでない人では、 自社に対する理解に差があるため、 改めて会社案内をすることの有無に差がありますし、 自社サービスへの資料請求を行った人とそうでない人では、 そもそもサービス認知に差がでてきます。
このように、営業活動におけるリードの中には、 様々な属性が存在します。
これらリードに対しての属性分けを行うことをリードスコアリング と呼びます。
なぜリードスコアリングを行うのか
あなたの会社における販売対象顧客は何件程あるでしょうか。 開拓すべきリードだけでいっても、数千・ 数万件といった会社も少なくはないでしょう。
それらのリードに全てアプローチをかけることは当然必要だとは思 いますが、そのリードの中には、 先に挙げたとおり様々なリードが混在しており、 営業活動を効率的に行うことは困難だと思います。
数千件・数万件あるリードの中からスコアが高い、つまり、 購買意欲が高いと思われるリードを抽出することができるようにす ることで、 次の営業活動におけるアクションを取りやすい状況にすることが主 な目的となります。
マーケティング部門とセールス部門が分かれているような会社であ れば、部門間の連携をスムーズに行うことで、 より営業活動を有意義に行うことも可能です。
リードスコアリングの手法
リードスコアリングは具体的にどのような属性でスコアリングを行 うべきなのでしょうか。 主に以下の3つの項目から検討していくことが多いです。
- 外面的情報
- 内面的情報
- 行動情報
外面的情報
主に、企業情報などから獲得することができる、 一般的に公開されている情報を指します。 WEB状で検索するだけでも獲得することが可能な情報もあります ので、顧客管理がしっかり進んでいる企業であれば、 ツールを用いて既に管理されているケースもあります。
企業 | 個人 |
等
|
等
|
内面的情報
リードと実際にコミュニケーションをとることで獲得することがで きる情報を指します。現在の検討フェーズや、現状の課題や不満、 嗜好といった一般的には公開されていない情報であり、 営業が直接リードと接点を持たなければ基本的には獲得することが できません。電話の段階で獲得するケースもあれば、 商談を経て獲得するケースもあります。
- 当該商品の検討状況
- 競合製品との比較ポイント
- BANT情報(予算/決裁権/必要性導入時期)
等
行動情報
リードが実際に何かのアクションをした情報を指します。 もっともわかり易いものが、 自社サービスの資料をHPからダウンロードした、 ようなケースを指します。資料請求をしているということは、 当該サービスを検討しているリードであると考えられるため、 リードとしてはホットリードになり、 優先的にアプローチをかけていく必要があります。
- HPからの資料請求
- 自社開催のセミナーに参加した
- メルマガへの登録をした
リードスコアリングの限界
ここまで、リードスコアリングについて説明してきましたが、 実際の営業現場においてはリードスコアリングがハイスコアになっ たリードからの受注ができず、 ロースコアのリードから受注するといったケースは多分に存在しま す。
これは、 人々の購買行動が非常に複雑で検討要素が多岐に渡るためです。 どれだけ細かく属性を分析し、 リードスコアリングを行なったとしても、 必ずしもハイスコアのものから受注を増やすことができるかどうか は営業現場においては別問題として存在します。
「全く興味がなかったけれども、 営業マンのことが気に入ったので即決でサービスを購入した」 といったケースが実際にあることは、 営業マンであれば誰しもが経験していることでしょう。
営業マンが考えるリードスコアリングにおける重要ポイント
数千・ 数万件あるリードから無作為に営業活動をすることが途方も無い作 業であり、苦しい営業活動を強いられる、 という点は誰しもが納得できることかとは思いますが、 それが必ずしも受注にダイレクトに影響するかどうかは別問題です 。
ここで重要なことは、リードスコアリングをし、 実際にアプローチをかけてみたところ度打ったのか、 というフィードバックをマーケティングサイドに行うことです。
実際には、「資料請求がきたが、 現時点では検討段階ではなかった」 といったケースに遭遇した場合、 そのリードがどう行った属性であったのか、 といったことをしっかりと振り返ることが重要です。
そして、 そのリードスコアリングの手法を都度見直していくことが必要にな ります。 とにかく営業におけるリード管理はPDCAを回していくほかあり ません。 マーケティングの要素と商談の現場との連携がどの営業活動におい ても求められ、 また営業マンとしてもリードに対してマーケティングの意識を持つ ことで、継続的な成果を上げることができるようになるでしょう。